【レトロ印刷】クリスタで同人誌作った!作り方完全公開!

なまえ

オリジナリティあふれる同人誌が作りたいな。レトロ印刷、すごいよさそう!

でも、作り方がよく分かんないな。

検索してもクリスタで作ってる人いないし…難しそうだな…

この記事は、こんな悩みがある人向けです。

 

この記事で分かること

  • オリジナリティあふれる同人誌をレトロ印刷さんで作る方法
  • クリップスタジオの細かい設定実例、メイキング
  • 作って分かった注意点など

 

最高に心ぶちあがる素敵な1冊を作ろう

レトロ印刷さんという、バチクソにオリジナリティあふれる1冊をリーズナブルなお値段で、少部数から作れる印刷所さんがあります。

しかし、いかんせん作り方がよく分からない。

 

ネットで検索しても、メイキングを公開してる人も少ない。

しかも、オタク御用達のイラストソフトCLIP STUDIO PAINT EX(通称クリスタ)での作ってみたは、皆無に等しい…

なかなか情報がなくて、難しそう…

 

だがしかし、同人オタク10年の私は、いろいろ調べて自力で本を作ってみました!

 

クリップスタジオを使ってのレトロ印刷さんでの本の作り方、メイキングを完全公開します。

 

この記事を読めば、もう本の作り方で迷うことはありません。

少なくとも、私と同じ装丁の本は作れます!

私の本は、メロンブックスBOOTHにて通販可能。

 

今こそ狂気を取り戻し、あなたにしか作れないオリジナリティあふれる1冊を作るべき時!

 

レトロ印刷のここがすごい

簡単に、レトロ印刷のどこがすごいかを紹介。

  • リソグラフ印刷という、よくあるオフセットやオンデマンドとは異なる独特の風合いでオシャレ
  • 上限サイズ以内なら、正方形や横長など自由なサイズで本が作れる
  • 紙の種類がいっぱいある
  • 製本方法もホチキス中綴じや紐綴じなどカスタマイズできる
  • 最低10冊から本が作れる
  • デジタル原稿も、アナログ原稿でも、本を作ってもらえる
  • それなのに、お値段もお安い!

 

とにかく、オシャレな1冊が作れる!

もっと詳しくレトロ印刷について知りたい人は、公式ページも見に行きましょう。

 

クリップスタジオでの作り方

それでは早速私がレトロ印刷さんで本を作った時の作り方を紹介して行きます。

 

作った本のスペック

スペックはざっとこんな感じ。

  • ページ数:16ページ(本文12ページ+表紙4ページ)
  • 製本方法;中綴じミシン製本
  • 仕上がりサイズ:縦190×横138mm
  • フチの有り無し:フチなし裁ち落とし印刷
  • とじ辺:長辺とじ(縦の長い方をヒモでとじてる)
  • とじ糸(外側):20黄色
  • とじ糸(内側):5ピーコックブルー
  • 表紙の紙:クーヘン
  • 表紙印刷色数:2/1(表紙の表が2色、表紙の内側は1色)
  • 表紙の仕様:ツヤプリなし、トレーシングペーパーあり
  • 本文用紙:スクレ
  • 本文色数2/2(紙の表も裏も2色という意味)
  • 使った色:表紙も本文も黒とスカイの2色

推しカプの色で綴じ紐選べるの、もはやこの世の奇跡では?

細かいスペックの詳細や何でそれを選んだのかは、メイキングで詳しく解説していきます。

 

クリップスタジオで作業する時の流れ

まず初めに、私が実際に作った時の大まかな流れはこちら。

  1. 事前準備
  2. クリスタでの設定
  3. 作画
  4. 入稿データ作成
  5. 入稿
  6. 支払い
  7. 納品

 

事前準備

私がクリスタ立ち上げる前に準備してたというか、決めていたことは以下の3つ。

  1. 本のページ数
  2. 表紙と本文で使うインクの色数
  3. 製本方法

 

ページ数を決めよう

ページ数決めておきましょう。

ページ数は4の倍数になるようにします。

 

今回私が選んだ平綴じミシン製本では、1枚の紙に表裏で4ページ分印刷されます。

で、紙を半分に折って、真ん中が紐でとじられる形式。

そのため、本文は4の倍数ページ(4ページ、8ページ、12ページ)にするとおさまりが良いです。

 

4の倍数ページにしないと、謎の空白ページができてしまうことになります。

 

本を作ってると、あとから

  • ここもう1コマ足したい
  • ここのコマ、もっと広くとりたい

等やって、ページ数が増えることがあります。

 

通常の平綴じオフセット本なら、問題ありません。(料金増えたりするけどw

でも、レトロ印刷で平綴じする場合は、その1ページが増えることで結構ダメージ。

印刷料金変わります。

謎の空白ページもできることになります。

 

そのため、いかに初めの段階できっちりページ数を決めておくかがとても重要。

ページ数をきっちり見積るためには、この段階でネームを作っておくのが良いです。

 

インクの色数を決めよう

表紙と本文のインクの色数は、この時点で決まってなくても大丈夫です。

ただ、完成品のイメージ持っておきたいんで、私はこの時点で決めました。

 

また、レトロ印刷では、インクの色数が増えるほど、納期が長くなります。

印刷費も変わります。

 

インクの色数によっては、他の印刷所さんでお願いしたほうがリーズナブルな可能性も。

印刷所さんが変わると、当然入稿するファイル形式や、仕様が変わってくるのでこの段階で決めておくのが無難。

 

製本方法

製本方法で値段が変わるので、この時点で決めました。

また、中綴じか平綴じかで、内側に取るべき余白の感覚が異なります。

本全体にかかわることなので、事前準備の段階で私は平綴じミシン製本にしようと決めてました。

 

なんで平綴じミシン製本にしたかというと、推しカプカラーの2色の綴じ紐でエモみを感じたかったからですw

 

クリスタで作業開始

早速、クリスタで作業開始です。

ちなみに、私が本を作った当時の情報に基づいています。

 

あなたが本を作る時には、レトロ印刷さんの方で仕様変更とかあるかも!

そのため、必ず本を作る時に細かい仕様や数字などは、自分で絶対に確認してください。

私がなんか間違ったこと書いてる可能性もあるからw

 

私が参考にした公式ページはこちら

 

新規ファイル作成

ここのファイル設定でこけると、重大ミスにつながりやすいです。

気を引き締めて、清らかな心で設定していきましょう。

 

縦190×横138mmの本を作りたい私の設定はこう!

 

幅と高さ

製本(仕上がり)サイズは、完成形のサイズをそのまま入れます。

縦横間違えないようにね!

 

裁ち落とし幅

レトロ印刷では、フチなし印刷とフチあり印刷が選べます。

私が作った本は「フチなしの裁ち落とし印刷」です。

いわゆる全面印刷みたいなものです。

この場合、塗り足し上下3mm必要です。

そのため、クリスタでも裁ち落とし幅3mmで設定します。

 

大体普通の同人誌は、こっちのフチなしで塗り足し付きです。

なので、いつも通りですね。

 

詳しくは、公式のこちらのページ「5塗り足し・文字切れの確認」をチェック!

 

トンボを合わせる

平綴じの場合、「トンボを合わせる」のチェックボックスはチェックをつけます。

間隔は「0.00」に設定。

 

平綴じの場合、1枚の紙の表面に2ページ分印刷されます。

 

トンボを合わせて間隔0設定にしないと、中央に塗り足しが入ってしまいます。

中央部分の塗り足しはいりません。

 

「トンボを合わせる」にチェック入れて、間隔0にすれば以下のように、1枚の紙の上下左右にだけ塗り足し3mmが入れられます。

 

解像度

私は600dpiにしました。

レトロ印刷さん公式では、300~600dpiを推奨しています。

 

基本表現色

私はグレーにしました。

入稿もグレースケールだし。

っていうか、ぶっちゃけ私の場合、使うレイヤーを素材登録するため、ここの表現色がどうなってるかあまり関係ないです。

後で詳しく解説します。

この辺はお好みで。

 

ページ数

続いてページ数の話です。

「複数ページ」のチェックボックスに、チェックを入れます。

今回作る本は、本文12ページ表紙4ページです。

今回は表紙と本文のファイルを分けずにまとめに作っちゃうので、16ページに設定。

 

表紙と本文別ファイルで作りたい人は、分けてもOK。

ここも好みで!

 

見開き、綴じ位置、開始ページ

「対するページを見開きにする」のチェックボックスにチェック!

漫画の同人誌なので、「右綴じ」を選択。

開始ページも「右から」を選択。

 

他ページ設定についての話

一応この設定ページの全体画像、載せておきます。

平綴じなので、ページ順にノンブル入れられません!

ノンブルはチェックボックスのチェック外しておきます。

 

ノンブル入れたい人は自力ですね。

 

面付け作業

平綴じ本文12ページ表紙4ページの場合の面付は以下のとおり。

赤い数字が、実際に本になった時のページ数です。

この順番で描けば、平綴じにした時に、ページ順になります。

私は一番最初にすべてのページの上隅に、全ページのページ番号を分かるように書いておきました。

 

作画

各ページにせっせと漫画を描きます。

 

コマ枠フォルダーの作り方

両サイド、2ページ分にコマ枠作ります。

 

やり方は以下のとおり。

レイヤーウィンドウの上で右クリック。

「新規レイヤー」、「コマ枠フォルダー」の順でクリック。

 

設定画面の下の方、左ページと右ページ両方のチェックボックスをオンにしてOKをクリック。

 

両ページにコマ枠できました。

 

レイヤーはコピペか素材登録しておくと便利

コマ枠とか、線画のレイヤーとか、よく使うレイヤーは、コピペか素材登録しておくと便利です。

私が基本使ったレイヤーはこんな感じ。

 

線画から下へ、黒40%までは全部レイヤー表現色「グレースケール」。

スカイだけ表現色「カラー」です。

 

レイヤーになんか書く前に、レイヤーを全選択コピーして全部のページに貼りつけると楽。

 

もしくは、素材登録。

登録したいレイヤーを選択した状態で素材ウィンドウにドラッグアンドドロップすると、丸ごと素材登録できます。

登録した素材はドラッグアンドドロップで一気にページに入ります。

 

入稿データ作成

入稿時には、色別にデータを作成する必要があります。

濃度は違っていても1ファイルで大丈夫です。

このページを入稿する時には…

黒のファイルとスカイのファイルが必要です。

下がスカイ用の原稿ですが、入稿時には、このように表現色K(黒)で入稿します。

 

ちなみに、実際の入稿時には、これの左側にもページあります。

見開き分けずに出力です。

念のため。

 

私が作った本の実際の濃度

私が実際に作った本の濃度はこう。

線画とほかの黒ベタは黒100%です。

ちなみに、写真なんでどうしても実物とはちょっと見え方異なります。

メロンブックスBOOTHで私の本を買うと、現物で見え方、色の感じを確認できます。

 

写真だと、光の当たり方とか見え方で結構実物との差が出ます。

大体のイメージの感じとして参考程度にどうぞ。

このあたり、公式から「あそびかたろぐ」という、見本が販売されているので、興味ある方はそちらをゲットしてください!

あそびかたろぐ通販ページ

 

濃淡差10でも、思ったよりも色のコントラストついてました。

 

クリスタでのグレーの濃度調整の仕方

私はここが最大の謎でした。

「K(黒)の濃度で、濃度調整してください」て書いてあるんだけど、クリスタでは、そのスライダーないのよw

 

クリスタでは、カラーセットをリスト表示した時に出てくる黒の色で濃度変更します。

これです。

 

 

出し方は以下のとおり。

カラーセットウィンドウの左隅の三本線をクリック。

「表示方法」→「リスト」の順にクリックすると出ます。

私はリスト中で表示しました。

 

 

クリスタ公式のこのページを参考にしました。

グレースケール入稿のための原稿作成について

 

このリストの濃度でベタ塗りしています。

 

スカイの入稿データ変換例

実際に、私がスカイを入稿データ変換した時の方法を紹介します。

「スカイセット」という名前のフォルダを作ります。

その中に、カラーのスカイレイヤーを入れる。

カラーのスカイレイヤーを1つ複製。

複製したら、レイヤープロパティの表現色をグレーに変更。

 

レイヤープロパティのウィンドウ出てない人は、タスクバーの「ウィンドウ」→「レイヤープロパティ」の順にクリックで出ます。

 

カラーセットから80%を選択。

 

タスクバーの「編集」→「線の色を描画色に変更」の順でクリック。

 

スカイ部分をグレースケールの黒の濃度80%に変換できました!

 

これを全ページでやります。

 

入稿作業

まだまだやることはたくさんあります。

気は抜けないぞ!

 

入稿用のZIPフォルダを作る

私はPSDで入稿しました。

1つのフォルダに

  • 黒のPSDファイル全ページ分
  • スカイのPSDファイル全ページ分
  • 見本

をぶち込んで、ZIP形式で入稿しました。

 

ファイル名のつけ方も、絶対に公式で確認してください。

AI(Illustrator形式)での入稿の場合、方法がそもそも違います。

JPGやPDFでも入稿できますが、絶対に公式をチェックです。

 

出力手順

私のやり方は以下のとおり。

全ページインクカラー黒だけを表示する(スカイで表示するレイヤーはすべて非表示)

「ファイル」→「複数ページ書き出し」→「一括書き出し」の順にクリック。

 

そしたらこの画面。

ファイル形式は「PSD(Photoshopドキュメント)」を選択。

ちなみに、ビッグドキュメントってっていうのがいますけど、これはよく見ると「psb」です。

PSDじゃありません。

気を付けてください。

 

ページ範囲は「すべて」を選択。

「見開きページを分けて書き出す」は、チェックボックス外してください。

分けちゃだめです。

 

PSD書き出し設定

私の設定はこう。

出力イメージは「テキスト」のみチェックボックスオン。

塗り足し3mmは必要なので、出力範囲は「トンボの裁ち落しまで」を選択。

カラーの表現色は、グレースケール。

出力サイズは、元のデータからの拡縮率100%。

拡大縮小時の処理は、「イラスト向き」を選択。

 

設定できたら「OK」をクリックして書き出し!

 

今度はスカイのインク部分だけのレイヤーを表示して、黒は非表示。

そして、また一括書き出しします。

 

ファイル名変更

ファイル名のつけ方にはルールがあって、クリスタから出力したまんまのファイル名だとダメ。

なので、1つ1つファイル名をルール通りに変更。

変更した後、ちゃんと順番になっているかも全部のファイルを開いてチェック。

 

見本のJPGも

見本のJPGも入れておきましょう。

スカイ部分をカラー表示に戻して、JPGで全ページ出します。

 

最後にチェック

すべてのファイルができたら、間違いがないか最終チェック。

OKならフォルダをZIPに変換!

原稿ができました!

 

注文作業

中綴じミシン製本の場合、こちらの公式ページの「中綴じ製本を注文する」のボタンから注文ページに飛べます。

必要事項を1つ1つ入力!

 

注文フォームを送信すると、その後データ送信フォームが開きます。

データ送信フォームで、先ほど作った原稿のZIPフォルダをアップロードして入稿完了!

 

入稿後、「原稿確認したよ、これから作るから、もうデータ差し替えられないよ」のメール来ます。

その後も不備があれば連絡来るかもなので、連絡には敏感になっておきましょう。

 

決済のタイミング

原稿確認したよメールに、決済方法についての手続き方法が書かれてました。

その通りにお支払いしました!

 

納品

発送されると、クロネコヤマトから、レトロ印刷から荷物預かってるよ何日に届けるからねっていうメールが来ます。

そして、予定された納期通り、納品されました!

 

注意点とQ&A

細かい注意点とQ&Aコーナー行きます。

 

絶対に公式で作り方チェックして

公式がすべてです。

 

私が紹介したのは、「私がこうやったら本できたよ」という話です。

皆さんが本を作る時点では、ルール変更などある可能性も。

また、私がなんか間違ってる可能性も大!

 

以下の3つとその関連ページは、絶対に読んで!

レトロ印刷公式の製品紹介ページ

製本データを作ろう(ここから飛べる各リンクページも必読)

【タネ】CLIPSTUDIOで注文してみよう

 

あそびカタログも必要なら買って!

心配な人は、試し刷りもお願いして!

 

むしろこの公式ページだけでよく分かるなら、私のメイキングは見る必要ないです。

どうしても分からないとか、実際に作ったことある人がどうしたのか知りたい、みたいな時に、この記事は参考にしてください!

自己責任で!

 

ハイライト注意

キャラクターの目のハイライトなんですが、私は一番上にハイライトだけのレイヤーを作って、そこにホワイトでハイライト入れてました。

うっかりスカイ出力時に、ハイライトのレイヤーを非表示にしてしまい、ハイライトが抜けるという事態がw

 

スカイの原稿出力の時に、スカイのレイヤーしか表示してなくて、ハイライト乗ってませんでしたw

ハイライト部分の出力もれ注意です。

 

グラデーション注意

濃度が薄い部分は、表示されません。

そのためクリスタのグラデーション機能使うと、モニターで見てるのとは異なって多分一部グラデーションかける可能性大。

 

また、私の本で青空で一部濃度の変化をつけたところがありました。

濃度80%ベタ塗りしたものに、透明色のエアブラシ使って濃度つけたんですが、微妙な感じにw

これは私の画力の問題もありますがw

青空の下の方、エアブラシでふんわり色落としてます。

ただ、リソグラフ印刷自体が印刷ムラとかかすれを特徴にしています。

そのため、このムラが、意図的なものなのか、印刷による自然発生的なものなのか分かりづらくなってしまったなと感じました。

 

トーン削りブラシ、もしくはペンで普通に削った方が良いかも。

 

グラデーションが気になる人は、試し刷りとかお願いしてもいいかもですね。

 

綴じ位置にかかるベタ塗り注意

ページの綴じ紐部分ギリギリまでのベタ塗りはもしかしたら注意かも。

右側のページ、綴じ紐部分まで、スカイをベタ塗りしてます。

 

印刷位置がずれたりしたら、逆サイドのページにベタ塗り見えちゃうかなって。

入稿した後に気付いて、ヒヤヒヤしてたんですが、実際には、綺麗にセンターでとじられてました。

 

レトロ印刷のリソグラフ印刷では、印刷のずれも特徴の一つ。

数ミリ程度ですけどw

綴じ紐部分のベタ塗りが心配な人は、注意です。

 

素材注意

パターンブラシとか、トーン素材注意です。

濃度の薄い部分が、結構ガタっと切れます。

 

同じパターンブラシを違う印刷所さんで、オフセットで印刷したものだとこう。

ちょっと、見え方異なります。

 

きれいなグラデーションかけて濃淡を表現みたいなのは、向いてないかも。

素材とか、あまり使わない方がよさげ。

もしくは、試し刷りしましょう。

 

基本、ベタ中心で、濃淡の表現はベタ部分を削る作戦がよさそう。

 

見積依頼した方が良い?

した方が良いと思います。

私も見積もり、お願いしました。

 

選ぶ紙の種類とか、製本方法とかで値段違います。

そのため、料金表の例だけでは、ちょっと金額イメージつきづらいと思います。

特に、細かいカスタマイズしてる人。

 

なので、見積もり依頼を早めに出しておくのがおすすめです。

 

ツヤプリとトレーシングペーパあり、どっちが良い?

ツヤプリの仕組みとか、料金がよく分からなかったので、私はトレーシングペーパーつきにしました。

ツヤプリは範囲によって料金が変わるとかなんとかで、その辺気にするのが面倒でしたw

ちょっと私もよく調べてないので、ツヤプリしたい人はちょっと公式を要確認です。

 

私は表面にトレペついてる方が、装丁としても好みだったので、トレペアリにしました。

 

裏透け注意

薄い紙だと、裏透けします。

紙の裏側の文字とか絵が、結構見えます。

私は裏透けが嫌で、本文用紙に厚めの紙をチョイスしています。

紙の種類はこちらの公式ページで確認を!

 

書店委託時に注意

作った本を書店などに委託する際、判型登録に注意です。

ここで作った本は190×138という特殊なサイズの本。

某書店委託の新刊登録時に、最適なサイズがなかったため、私が「その他」で登録したら、メール便の取り扱いがされていませんでした。

 

B5とかは変形B5があったんですけど、このサイズはその他しかなかったんや…

 

版型については、発送方法や梱包サイズにかかわってくるので地味に重要なポイントでした。

「その他」を選択しても、書店委託時には通信欄などでサイズはいくつでメール便でも取り扱ってねと一言添えておくとよいかと思います。

この辺は各委託先のルールもあわせてご確認ください!

 

今後の課題

今回実際に作ってみて、いろいろ分かりました。

でも、まだよく分からない部分もあります。

そうした今後の課題点について、いくつか最後に書いておきます。

 

網点トーンどうなる問題

私の本では網点トーン使ってません。

全部ベタ塗りです。

 

多分なんですけど、あんまり細かい網点トーンはきれいに表現されない気がしてます。

線数低めなら、公式がこのメイキングでも使ってるので大丈夫と思われます。

【タネ】CLIPSTUDIOで注文してみよう

 

女の子が手に持ってるフレームの中が、網点トーンになってます。

線数と濃度は不明。

 

年数経ったらどうなる問題

紙も特殊紙。

上質紙と違って、日焼けとか、色落ち。

紙がそったりとか、その辺の耐久性とか経年変化がどうなるか謎。

 

ただし、私が5年くらい前に買ったレトロ印刷さんで作られた同人誌は、いまだに特に劣化らしい劣化は見られていません。

なので、あまり気にしなくていい気はしてます。

 

まとめ:狂気を取り戻し筆をとるのです

昨今、イベントの中止や延期が相次いでいます。

なかなか思うようにイベント参加できなかったり。

本を作らなくなってしまった作家さんも多いと思います。

 

  • せっかく本作っても、イベントが中止になっちゃう
  • イベント出てもあんまり本買ってもらえない…
  • なかなか原稿やる気になれない…

 

その通りだと思います。

 

私も、数えきれないほど「延期」「中止」の言葉に心折られてきました。

けれども、そんな中、1つのツイートを見かけました。

 

鮮やかなスカイブルー。

その中で映える黒い文字。

 

こんな色づかいで、2色刷りの本がつくれたらいいな…

 

気が付いたら本作ってました。

(なんてフットワークの軽さだよw)

 

本を作るタイプの人にとって、特殊装丁というのは一生に一度は叶えたい憧れの1つではないでしょうか。

私も「いつか特殊装丁の本を作りたい」とずっと思っていました。

 

けれども「きっと、いつか」と思っていたその先にあったのは、イベント開催すらままならない現状です。

「いつか」「きっと」は、このままでは一生来ない。

私が筆を折る日の方が、早く来てしまうかもしれない。

 

気が付いたら本作ってました。

 

私は昔ブラック企業に勤めていて、精神がかなり限界にきており、通勤途中の横断歩道(信号がなくて、見通しが悪い)を

「命に支障はないけど、仕事に支障のある事故に遭いたい」

と思いながら、左右確認せずに突っ込んでいた時期があります。

 

幸か不幸かブラック企業で、朝7時前には出勤していました。

朝早すぎて車どおりがなかったために、私は結局一度も車にひかれることなく、今も図々しく生きています。

今はフリーランスになったこともあって、社畜の日々から解放されています。

 

この教訓から

「私は本当はブラックに勤めていたあの時に死んでいたはずだけど、百合神様(百合の神様ですw)が「こいつは生かしておけば本を大量に作るから、生かしておいてやろう」」

事故に遭うこともなく、ブラックで働き続けることもなく、生かしておいてくれたという設定で生きています。

 

明日も無事に生きていられる保証はねぇ!

レトロ印刷さんが倒産しない保証もない!(縁起でもない話だけど、いろんなお店がつぶれてる今、想定すべき話

本は出せる時に出せ!

 

本は出せる時に出せ!

 

狂気を取り戻し、本を作るのです。

あなたの狂気を、取り戻すのです。

 

  • 本を作りたい!
  • 特殊装丁の本出したい!
  • レトロ印刷さんで本作りたい!

 

その気持ちがいつか実際の行動となって、本を作る時。

この記事が少しでも参考になれば、とても嬉しいです。

メロンブックスBOOTHで私の本を買うと、現物で見え方、色の感じを確認できます。

よろしければ、こちらもどうぞ。